僕の行ったライブのレポをひたすら上げて行きます。
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2013/4/12 キリンジ@NHKホール
2013-04-14 Sun 19:45
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現在、部内異動に伴っての引継期間中だが、このライブは何を措いても必ず参加すると決めていた。とても忙しい一日で、午前中からびっしり引継と打ち合わせ、午後は引継と会議、その会議も途中で抜けて丸の内のオフィスから三軒茶屋での別会議に移動、と大変目の回るような一日。予定を30分オーバーして会議が終わったから、内部事務もそこそこに、18:00前に三茶のオフィスを脱出して渋谷へ向かった。穏やかな春の日も、夕暮れ時の空気は肌寒い。暮れなずむスペイン坂を抜け、渋谷公会堂の脇へ出て、NHKホールへ急いだ。途中の道には「チケット譲ってください」と書いたプラカードを持った女性が何人も。あの人たち、チケット手に入ったかなあ。

NHKホールには開演予定時刻の15分前に到着。物販をちらっと冷やかしたが、公式パンフレットだけが残っていて、他のアイテムはすべて売り切れていた。トイレに行ってから水を買い、ついでにCDの物販を見てみたら、「ペイパードライヴァーズミュージック」の音源があった。この音源、当然確かに持っていたはずなのに、今はなぜか手元になくなっていたことが前日に発覚していたので、思わず衝動買い。うーん僕の財布のひもはユル過ぎる(笑)。

ホール内に入ったら僕の席はすぐ見つかった。この日はフォロワーさんの香里さんが一緒。就活中の香里さん、黒いリクルートスーツ姿も初々しくも凛々しかったです。僕たちの席は2階の関係者席のすぐ後方の、センターど真ん中、通路をはさんだいちばん前の席。ステージまでは距離があるものの、広々と開けた視界は素晴らしいの一言!いい席が取れて良かった。開演前までひとしきり香里さんと雑談をして過ごした。ホールの中は、兄弟2人体制でのキリンジのラストステージを見届けようと集まった観客ですでに満員!客層は割と年齢層高めでいつものキリンジライブの光景だったが、同行の香里さんによると、3月の赤坂BLITZの際の客層はさらにシニアだったそうです。

客電がストン、ストンと落ち、最新アルバム「Ten」の収録曲「dusty spring field」がオープニングSEで流れると場内が暗転!大歓声が沸き、曲に合わせて自然にハンドクラップが沸き起こる。ステージ上の白いスクリーンには幾何学模様が浮かび上がる。その光景を見ていると、とうとう最後のアクトが始まってしまった、という実感がぐっと込み上げてきた。もう最初から、座ってなんかいられない。僕が立ち上がると、周りの観客も次々と立ち上がり始めていた。みんな同じ気持ちなんだなあ。

SEが終わって場内が一瞬、完全に暗転するや否や、スクリーンにメンバーのシルエットが映し出され、場内が大歓声に包まれた!その直後、「グッデイ・グッバイ」のイントロが響き渡り、スクリーンが一瞬で取り払われ、ステージにメンバーの姿が現れた!開演19:03、記念すべきラストライブは、キリンジ楽曲の中で僕が最も好きなこの曲でスタートしたから、僕のテンションも一瞬にしてピークに!!なんといっても、僕がキリンジにハマることになった記念すべき曲がこれだもんね。続けて、懐かしい「双子座グラフィティ」を演った後、弟が「今日は千秋楽にようこそ」とさりげなく挨拶。「出し切って、悔いのないように演りたいので、みなさんも最後までゆっくり楽しんでってください」と丁寧なMC。

そのMCの直後に、「風を撃て」から「耳をうずめて」まで初期楽曲を4曲、連続して演ったのだが、これが僕にはとにかく嬉しかった!特に、「風を撃て」「野良の虹」は、大好きな曲なのに、ライブ参加歴が浅いせいで、これまで僕が一度もライブで観たことがない曲だった。最後の最後のこの日に、ようやく見られたよ!続いて、短いMCを挟んですぐ「僕の心のありったけ」へ。素晴らしい!弟の軽やかで伸びやかな高音が響き渡る。近年歌が本当に上手くなったなあ。曲のサビに差し掛かるたびに、ステージの背後から客席に向かって強い白い光が飛ぶ!Cメロの「ギヤをハイに入れてくれ」のあたりでこの日1回目の感極まり状態になってしまって、揺れながら、ハンカチで目をぬぐってました。続く「愛のCoda」では天井からミラーボールが降りてきた。深いブルーの照明の中、水平に高速で走る白い光の粒がとてもきれい。さらに「タンデム・ラナウェイ」ではステージ上に配置されたブラインドのような形のスクリーンに、蛍のような緑色の大きい光の粒が形を変えながらゆっくりと動き、とても幻想的な眺めだった。続く「Ladybird」は僕はあまり音源では頻繁に聴かない曲なのだが、バンドで演っているのを見て、この曲の良さが分かった気がした。

4曲終わると、アコースティックセットに備えてメンバーの手持ちの楽器が変わり、兄の楽器もクラシックギターに変わったが、準備中のMCで兄がそのギターのブランド名「アントニオ・サンチェス」を言ったとたん弟が「日本人?」と訊き返したのが場内の爆笑を誘っていた(笑)。しかも、それに対する兄の「いや、帰化した日本人かもしれないけど」という返しも素晴らしかった(笑)

アコースティックセットの1曲目はなんと「小さなおとなたち」。冬の冷たさを思わせる鋭く繊細な音が、ホール中に響いて疾走する!いいなあ、いいなあ。そして次が「さよならデイジーチェイン」!田村さんのバンジョーのイントロでハンドクラップが自然に一斉に沸き起こり、ゆったりと温かい空気がホール中に満ちて、終わるやいなや大きい歓声が響き渡った。さらに「ホライゾン!ホライゾン!」。1回目のAメロ直後の盛り上がりの凄かったこと!伊藤さんの鍵盤ハーモニカがまたフォーキーで暖かくて、嬉しくなった。

続けてMC。先日(3/27)に出た10枚目のアルバム「Ten」について、「地味ながら粒揃い。僕は結構気に入ってる」と弟が言うと、兄は「割と小気味のいいアルバム」と、二人とも満足の行く出来栄えだった様子。兄が「今回のツアーでもその中から何曲かやってるんですけど」と言いかけると弟が「もっと演ればよかった」と返して、観客が大盛り上がり。「家で演ったりしてね」と弟(笑)!MC明けでその新譜「Ten」から2曲続けて「夢見て眠りよ」と「ナイーブな人々」を。どちらの曲も、ライブ映えするなあ。両方ともシンプルなロックナンバーだけど、この編成で聴くと良さが分かるなあと思った。2曲終わった後、「新しいアルバムは聴いて頂けましたでしょうか?他にも、面白い曲がいっぱいあって。『きもだめし』・・・『阿呆』・・・まだの方は、ぜひ聴いてみてください」とひとしきり兄からTen のプロモーションがあった後、いよいよ自由なMCのコーナーに突入(笑)!

「今回のツアーは最後までまとまらなかったね」「MCがねえ・・・」と兄弟でぼやき合ってスタートしたが、弟が唐突に「今回のツアーのことじゃないですけど、松山で話そう、と思ってて話してないことが」と言って、以前のツアーで松山に行った時の、みかんの話を始めた。「楽屋に、みかんがたくさん差し入れられていて、どれもびっくりするほど甘い。で、当然ポンジュースもたくさん差し入れられていて、試しに、みかんを食べながらそのままポンジュースを飲んでみたら・・・凄い甘かった!凄い濃かった!」と無邪気な感想(笑)。すると兄が、「別にdisるわけじゃないですけど、最近のみかんは甘い方面に力置き過ぎですよ。もっと酸っぱい方面に力入れてもらわないと!」と、今どきのみかん批判(笑)!弟が「良かった、この話、松山でしなくて。馬鹿にしてるのかって言われる」というと場内爆笑!!

さらにみかんネタでMCは続く。今度は兄。「前、鹿児島のイベントに行きまして。南のほうってとにかく、デコポンだか何ポンだか知らないけど(笑)かんきつ類が多いでしょ。『えーっとこれは○○ポン・・・?』『いやいやこれは何ポンです』『これは?』『こっちはやれポンです』そういう感じ」と鹿児島dis風のMCに、客席から大爆笑が!さらに、「で、鹿児島の人は世話焼きだから、持って行け持って行けって言われて。何だかよく分からないかんきつ類を(笑)、空港で500円ぐらいで売ってる袋いっぱいに、持って帰った。家で『これは、何ポンですかねえ・・・?皮が厚いなあ』と」(笑)。弟がボソッと「やれポンそれポン・・・」と一言、前半部分の感想を述べた(笑)後、「植えたらいいじゃない『高ポン』って名前で」と言うと「プライベートでは『高ポン』って呼ばれてるから」と兄。「じゃあ今日は『高ポン』で」と弟がまとめると、爆笑とともに客席のあちこちから「たかぽーん!」と歓声が飛んだ(笑)!

自由なMC(笑)の後、中盤に入るとまずは「ムラサキ☆サンセット」から。間奏での千ヶ崎さんのベースソロで客席が沸いた! さらに次、「YOU AND ME」のイントロが流れた瞬間、また歓声が沸く。この曲が好きな人、多いんだなあ!続いて渋く「Music!!!!!!!」を挟んで、一転して「都市鉱山」が来ると、客席のアガり具合も一瞬にしてピークに達して、ハンドクラップの音量も自然に上がった!兄が出だしの歌詞を歌っただけで、凄い盛り上がりだったよ!2人体制のキリンジで兄がリードボーカルを取る数少ない曲の1つだけに、ライブでの愛され具合もひときわだなあ。この曲で盛り上がると、直後は一転して、まさかの「CHANT!!!!」。この曲、今回のツアーでもやっていたのかな?ライブでも演奏されることが少ないし、人気曲としてもあまり挙がらない曲だけど、僕は好きな曲なので嬉しかったよ。そして「アルカディア」。人気の割に、最近は滅多にライブで演奏されなくなった初期佳曲の登場に、また客席が湧く!続く「祈れ呪うな」でひとアゲして、きっちり締まった!

続くMCでは弟からまずツアーメンバーの紹介。田村さんが自分の紹介をされたときにピックを投げる真似をすると、千ヶ崎さんも可愛い仕草をするし、楠さんは投げキッスするし(笑)。メンバーのみんなも、このステージを心からリラックスして楽しんでいるのが良く分かる。

さらに、兄弟でNHKホールの一番上の客席まで行ってみたらとても高かった、というMCが続く。話の流れで、兄が「あそこが3階だと思ってるとたどり着けないですよ、5階ぐらいに行くような気持ちで行かないと。副都心線の渋谷駅みたいに」となぜか今話題の副都心線と東横線の相互乗り入れの話題に。兄が「ぼくは埼玉出身として嬉しいですけど、横浜の方の人はちっとも喜んでないんですよ。小江戸川越とか、森林公園とか、遊びに行ったらいいじゃないですか」と言った後「横浜は何でしょうね・・・『あそこが見えるが丘公園』とか?」というと場内大爆笑!!観客も、下ネタには反応速度が早い(笑)!即座に、弟が「『港』ですよ」と突っ込むと、「あそこって港のことです」と平然と兄(笑)!弟がMCのまとめ方を心配すると「いや別にこれ、回収しなくていいと思います」とあくまでも兄が平然と飛ばし続けているのが、いつにも増して面白かった(笑)。でも兄がその後「もうちょっと休みますか、大丈夫ですか」と弟に訊いたとき、ここまで単にゆるいMCを引っ張り続けていただけのように見えていたのは、実はほとんど限界に達していた弟の喉を少しでも休ませようというさりげない兄の気遣いだったんだと知った。「いける」と弟が一言返した瞬間、また少しグッと来た・・・。

終盤スタートは「早春」。キリンジ楽曲の中でも特にスローで、長く続く高音が連続するサビを持つ難しい曲。緑の野山や花の美しい映像をバックに、目いっぱいの歌声を絞り出し続ける弟の姿にさらにグッときた。長いツアーを走り続けてきた人の歌声とはとても思えないほど伸びやかな弟の美声、素晴らしい!続く「夏の光」でアッパーなサウンドに一転すると、満場のハンドクラップにサポートされて急速度でバンドが疾走する!音が疾走すればするほど、ああもうすぐ終わっちゃうんだ、という思いが強く込み上げてきて、とうとう感極まってしまって、最初のサビ以降は不覚にも、もう、ぼろぼろ泣いてしまった・・・。さらに次の「TREKKING SONG」で、そのままの速度を保ってさらにアッパーに畳み掛ける。兄の縦笛、伊藤さんの鍵盤ハーモニカのソロの競演に二人にスポットが当たり、暖かい拍手が湧き起こる。続く「竜の子」で、柔らかいスポットライトが慈しむように兄弟に当たる光景を見ていると、何とも言えず優しい気持ちになった。本編ラストは「ブルーバード」。ステージ上のスクリーンに、青空を走る白い雲の群れが映し出されると、音と一緒に、空高くふんわりと飛んで行きそうな気がした。この曲もライブで一度は聴いてみたかった曲の1つ。ここまで開演からずっと立ちっぱなしだったけれど、集中し過ぎていたのか、全然疲れない。弟から改めてのメンバー紹介に続き、メンバーが下手袖にハケて行った。

アンコールを求める拍手の中、しばらくすると再びメンバーがステージに登場。「じゃあ早速やりますか?」と始まったアンコール1曲目は「Drifter」!伊藤さんのキーボードと田村さんのペダルスティールがイントロを奏でた瞬間、大歓声が。みんなこの曲大好きだもんね。さらに続くアンコール2曲目はなんと「千年紀末に降る雪は」。この曲もイントロ段階で大盛り上がり。客席のあちこちから歓声が飛ぶ!弟のボーカルも限界ギリギリに達している様子で、サビの高音部分がファルセットへ上手く移らないのがツラそう。終盤、兄のギターソロで大喝采に包まれ、そして粘るようにゆっくりとスローダウンして終了。穏やかに「スウィートソウル」に続くと、場内がふんわりと温かい雰囲気に包まれたような気がした。

「それではですね、あまりしんみりしてもアレなんで」と弟が短いMCを挟んだ後に始めた曲はなんと「茜色したあの空は」。この曲の盛り上がりは凄かったなあ!間奏部分で、弟が「どうもありがとうございました!」とMCを挟むと、大きな拍手が沸き、後半ではさらに客席のハンドクラップも一層熱くなった!さらに曲を終わらせずにそのままの高速テンポで「もしもの時は」に突入!何とも言えない多幸感と祝祭感は、素晴らしいの一言!終了後、メンバーのハケ際に弟がメンバー紹介をしたが、田村さんと千ヶ崎さんの紹介をしたあたりで途中で終わらせちゃってた。弟も少し興奮していたのかも知れないな。

再び続く拍手の中、さらにもう1度メンバーがステージに登場。兄弟の「引っ張りましたね?」「ははは」というやり取りも暖かい。「じゃあ、もうしばらくお付き合いください」というMCに続き、この日2度目のアンコールへ。ダブルアンコール1曲目は「エイリアンズ」、わーやっと出た!!この曲を演らないラストライブなんか、あり得ないでしょう!場内とステージが完全に暗転して、弟の切ないギターソロのイントロがスタートすると、ホールの中の空気がグッと締まって大歓声!・・・と思ったら、なんと、イントロの途中で弟が間違えて、演奏が止まるハプニング(笑)!!客席のあちこちから、大歓声やら、「えーっ!」という声やらが飛び交って、もの凄い騒ぎに(笑)!!ホントにこの兄弟らしくて、いっそう嬉しくなった(笑)。気分を取り直してリスタートした「エイリアンズ」は、弟の歌声が静まり返ったホールに響きわたり、どこまでも伸びていく。でもサビの高音がもう、かすれて出ない。最後までもってくれ、もってくれ!と、ひたすら祈るような気持ちでステージを見守った・・・。

「ありがとうございます。ホントにキリンジは、ファンに恵まれたグループだなと、いつも感じておりました」と笑顔で、弟が話し始めた。「キリンジはこれから、兄が引っ張っていくことになりますので、よろしくお願いします」と挨拶すると、温かい拍手に沸いた。「僕はマイナー競技でオリンピックを目指そうと思います」「どういうことか良く分かりません」という兄弟のやり取り、もうこのゆるい掛け合いも見納めになるんだなあ。「良ければ、僕の音楽も聴いてみてください」と弟が挨拶すると、場内がひときわ大きい拍手に包まれた。

「まあ、悲しい気持ちの人もいるかとは思いますが、ふたりとも、ミュージシャンとしてのこだわりがあってこういうことになった、ということですから、僕としては、あまり皆さんに悲観して欲しくないと思っています。ホントにどうもありがとうございました」と、淡々と最後のMCを繰り出す弟の姿は意外なほど感傷とは無縁で、見ていると、ユニットの終わりを惜しむというよりも、新しい兄弟の門出を祝うような、そんなすがすがしい気持ちになるものだった。

「最後、『悪玉』と言う曲を演りたいと思います」と弟のMCに続き、とうとうスタートした最後の最後の曲、「悪玉」。この曲で最後を締めるなんて、この兄弟らしい。既に3階席まで総立ちになった観客は、誰もがニコニコの笑顔!大音量のハンドクラップを観客みんながステージに送り続ける光景は、ただただ素晴らしいの一言だった。途中の歌詞の「このラストスタンド」が、どうしても、このホールのことに聴こえちゃって仕方なかった。最後の最後に、弟が不意打ちに「最後は皆さんでー!!」とマイクを客席に向けると、「マイク寄越せ早くっ!!!」と観客が絶叫のようなレスポンス!!僕もありったけの声で叫んだよ。大きな大きな拍手の中、アウトロに乗せて最後のメンバー紹介。終わっちゃう、終わっちゃう・・・!

そして曲が終わり、大団円。メンバーがステージのセンター前方に出てきて集まる。兄弟が、真ん中に並んだ瞬間、兄が下手側に弟をどーんと突き飛ばす姿は仲良しそのもので、見ているだけで笑顔になっちゃった。ホールを圧倒する大歓声と大拍手に送られて、下手袖へ一人ずつハケて行き、兄に続いて最後弟がハケて、終演。あー終わっちゃったな・・・。

ステージの照明が落ち、客電が点いて、場内SEが掛かり、一旦拍手が鳴り止んだが、ほとんど誰も帰らない。総立ちの観客が、その場で立ったまま、笑顔でずっと拍手を送り続けている!間もなく、拍手の音量がガッと上がったと思うと、そのまま長く長く果てしなく、大きな拍手が続く。場内のあちこちから歓声が飛び、終演を告げる場内アナウンスが流れても、誰も帰らない。通路を行き交うスタッフ、慌ただしく客席を見渡すスタッフ・・・。もうどれぐらいの時間拍手が続いたかも分からないほど長い拍手が続いた後、なんとステージの照明がまぶしく点灯!その瞬間、唸るような大歓声と大喝采がNHKホールを飲み込んだ!そして兄弟の2人だけが現れるとひときわその音量が増した。

ステージの中央へ進んだ兄弟は、手にした缶ビールを掲げて「どうもありがとうございました。曲がないんで、もう乾杯しちゃいました」と明るく挨拶。「まだまだリリースとかもありますので、楽しみにしておいてください。ほんと今日、ありがとうございました。またどこかで!」と、最後の挨拶を弟がすると、爽やかな笑顔をステージに残して、手を振りながら姿を消して行った。

終演22:23。観客の胸に行き交うさまざまな思いをよそに、兄弟はあくまでも軽やかに、一切の感傷を抜きに、素敵な音と思い出とを残して、鮮やかに去って行った。僕も結局最後までスタンディングのままだったけど、その疲労感はとても心地よいものだった。そして、僕の胸には、不思議なことに、悲しさではなく、暖かい嬉しい気持ちだけが残った。ラストを締めるにふさわしい、忘れられないライブになったなあ。

それにしても、この去り際のさりげなさはどうだろう!このユニットが音楽シーンに登場した時の衝撃とはあまりにも不釣り合いな、カラッとした、さりげない終わり方。唯一無二のポップユニットは、姿を消した。2人体制のキリンジが空けた空間の大きさに、これからだんだん気づくことになるに違いない。やっぱり、寂しい。


《セットリスト》

 0. dusty spring field(オープニングSE)
 1. グッデイ・グッバイ
 2. 双子座グラフィティ
 3. 風を撃て
 4. 野良の虹
 5. ダンボールの宮殿
 6. 耳をうずめて

 7. 僕の心のありったけ
 8. 愛のCoda
 9. タンデム・ラナウェイ
 10. Ladybird

 11. 小さなおとなたち
 12. さよならデイジーチェイン
 13. ホライゾン!ホライゾン!

 14. 夢見て眠りよ
 15. ナイーブな人々

 16. ムラサキ☆サンセット
 17. YOU AND ME
 18. Music!!!!!!!
 19. 都市鉱山
 20. CHANT!!!!
 21. アルカディア
 22. 祈れ呪うな

 23. 早春
 24. 夏の光
 25. TREKKING SONG
 26. 竜の子
 27. ブルーバード

 En1. Drifter
 En2. 千年紀末に降る雪は
 En3. スウィートソウル
 En4. 茜色したあの空は~もしもの時は(メドレー)

 D-En1. エイリアンズ
 D-En2. 悪玉


《キリンジ》
 堀込泰行(Vo 、Gt、Cho)
 堀込高樹(Cho、Vo、Gt、リコーダー)


《サポートメンバー》
 田村玄一(ペダルスティール、Gt、ウクレレ、バンジョー)
 千ヶ崎学(Ba)
 楠均(Dr)
 伊藤隆博(Key、鍵盤ハーモニカ)


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コメント
はじめて読ませていただきました!
もぉね〜なんとゆぅか、にぃさんの人間性出てるわぁ〜

状況説明といぃ、知識といぃ、すんごぃLIVEレポですねっ!
ところどころににぃさんの情緒が入るあたり、特ににぃさんがハンカチで目をぬぐうらへんのくだり、そんなにぃさんが目に浮かびました笑

ホントにとっってもいぃLIVEだったのですねっ!行ってみたかった!!

特に最後の「この去り際のさりげなさはどうだろう」からの文章、プロが書いたライナーノーツもんですよっ!脱帽!!

これからも楽しみにしてまぁす!
2013-04-16 Tue 15:51| URL | さ〜て私は誰? #- [内容変更]
ありがとうございます!
さっそくお読み頂けて光栄です。これからも人間性あふれる文章を心がけます(笑)
2013-04-17 Wed 01:09| URL | やち(Yachi40) #- [内容変更]
ライブレポ読ませて頂きました!
はじめまして、こんにちは。
たまたま昨日こちらに辿り着いて、拝見させて頂きました。まるで目の前でライブの情景が浮かんでくるようなレポートで、笑ったりウルッとしながら最後まで読ませて頂きました。
2人のやりとりや、◯さんの心情までが細やかに記録が臨場感があって
当日ホールへ行けなかった私にはとてもありがたかったです。

名古屋、大阪、東京全てチケットがとれず、広島のライブが見納めとなりました。
リラックスした感じや余裕はまだ少なめでしたが、選曲や曲数から、最後だからなるべく沢山聴かせてやりたいという2人の心遣いが感じられる内容で、ほんとに幸せな時間でした。。
あの場所で聴くブルーバードは特にグッときてしまいますね!泰行さんの静かな決意を改めて感じるようで、きっとあの場に居たファンは『とばされた涙が道しるべみたいに遠くなる』ように寂しさを堪えながらも、2人のこれからの道を静かに見送ったように思います。
私達は待つことしか出来ないですが、2人にはより曲作りのしやすい環境で
のひのびと過ごしてほしいですね。
そして、また笑顔で会えることを願っています。

気付いたら長文になってしまいました ; ; すいません(>_<)

それでは、失礼しました。
2013-08-25 Sun 17:09| URL | ヨコイ #LM6xSGdE [内容変更]
Re: ライブレポ読ませて頂きました!
ヨコイさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
最近、このブログもあまり更新できていないのですが、こうして以前に書いた記事にコメントをいただけると、とても嬉しいです。頑張ってレポ書きした甲斐がありました。
新生KIRINJIにも期待するところ大ですが、やはり兄弟のキリンジでないと出せないものは確実にありますよね。多分そのうち、ゲストボーカルに弟をフィーチャーした曲も、出ますよねきっと。それを待ちつつも、二人の新たな門出を暖かく見守りたいと思っています。
またお立ち寄りくださいね。お読み頂きありがとうございました!
2013-08-26 Mon 23:12| URL | やち(Yachi40) #- [内容変更]
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