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【ライブレポ】 2014/1/31 佐野観 ソロピアノ @ 下北沢lete
2014-02-02 Sun 01:59
solopianoworks_image.jpg


3日連続の下北沢。この日は丸の内のオフィスから仕事帰りに直行。急いで詰めなければいけない仕事があって、オフィスを大幅に遅れての出発。開場のleteには開演時刻の少し前、20時15分ごろに到着。入口の小さなドアを開けると、初めてのleteは驚くほどこじんまりとした空間だった。入ってすぐ左手がバーカウンター、右側が観覧エリア。入口から見た真正面の突き当たりにキーボードが置かれていて、そこがステージエリア。内装は白く塗装した木の板を並べて打ち付けただけの簡素なつくりで、まるで山小屋か納屋のような空間。どこか荒れ果てた感じでありながら、それでいて、暖かさと懐かしさを感じる。ステージエリアの上から空間を黄色く照らす白熱電球の明かりがとてもいい感じ。

観覧エリアには、キャパギリギリの20席ほどが並べてあって、もうそれが精いっぱい。限界まで椅子を置いてあるから、立見のスペースにも困るほど。僕が着いた時点ではもう、ほとんどの席が埋まっていたが、幸いにバーカウンターの端っこのスツールが1つ空いていたから、そこに座った。座面が高くて、視界良好だったが、太ももが圧迫されて、長い時間座っているのには不向き。いっそのこと、立ち見でも良かったかもしれない。

この日のライブはソールドアウトで、開演時刻を待たずにあっという間に満員になった。僕の右脚が、僕の隣に座った女性のお客さんの太腿にずっと当たり続けてるし、少し動くだけでさらに他のお客さんにも触れてしまう。とにかく狭い!しかも、受付から、ドリンクのサーブまで、マスターが全部一人で切り回しているから、入場時にオーダーしたお酒も、すぐには出てこなくて、マスターが作り終わってから呼ばれる方式。なので、バーカウンターから離れた場所に座ってしまうと、出来上がりのコールがあっても、狭すぎるせいで、バーカウンターまではとても辿り着けない。したがって、そのドリンクは、必然的に、お客さんからお客さんに手渡しでリレーされて届くということになる(笑)。トイレに行くにも一々周りに「すみません」「すみません」と声を掛けながら、ようやくたどり着くわけですが、これが却って、家族的な、あったかい感じを醸し出している。いや実に個性的な、いいハコです。もし狙ってこの狭さのハコを作ったとしたら、オーナーの経営者としての勘は天才的だ。

この日のライブは前半は佐野さんの即興演奏、後半は過去リリースした音源などのレパートリーから選曲した演奏、という2部構成。ほぼ予定通りの時刻に登場した彼は、誠実でとても優しそうだった。登場直後のMCで、このleteへの印象を「寒い路地から入ってきたら、みんな知らない人どうしが肩を寄せ合って座っている、というのが暖かい感じ。ここが都内で一番好きなハコ」と言う趣旨のことを語っていたのだが、僕もまさに同感!

ライブはまず、その即興演奏から。キーボードを前にして、気持ちを整えるようにしばらく静止してから、ゆったりとピアノの演奏がスタートすると、場内の空気が、冬の空気のように静かに透き通って、ゆっくりと流れ始めたような気がした。佐野さんの背後には、どこかの川の景色を描いた絵が掛かっていたのだが、それを見ながら演奏を聴いていると、まるで、ピアノの音が川の流れのように思えた。それはちょうど、音の粒々が、あちこちで小さく渦を巻きながら、様々な光と表情をその水面に湛えつつ、徐々に大きい流れを形作ってゆくかのよう。演奏のスタイルは実にストイックで誠実なんだけど、冷たさや無機質さとは対極。佐野さんの手が鍵盤を走るたびに、カラフルな音が自由に紡ぎ出されて、そして紡がれた音が次々と厚く織り重ねられていく。即興演奏のピアノは、次々とその表情を変えつつ、徐々に強さと高度感を増しながら、ぐんぐん上昇してゆき、やがて静かに、穏やかに終わった。

出だしから終わりまでおよそ30分のノンストップの即興演奏は、本当に聴き応えがあった。目を閉じて音を聴いていると、自分だけの心象の世界に深く深く入り込んでしまう。その世界に身を委ねているだけで、心がすっかり自由に解き放たれたような気持ちがした。

約10分弱の休憩を挟んでの第2部は、既存の音源「佐野観 ピアノ作品集」からの楽曲が中心。どの曲も僕にとっては初めて聴くものばかりだから、ライブで観る上で即興かそうでないかはあまり意味がないんだけど、とにかくどの曲も、優しくて美しくて、とても素晴らしい。一週間分の仕事の疲れのせいもあって、音に触れていると、あまりの気持ち良さにどうしてもうっとり目を閉じてしまう。いや、決して眠ってはいない、はずなんだけどな(笑)。

それにしても、音源化されているということは素晴らしいこと。なんといってもその曲たちを、好きな時に何度でも聴けるということだから。たぶんうちの奥さんも気に入るはずだから、今度部屋でかけてみよう。

それから、最後にアンコールでやった、2/5にKan Sano名義でリリースされる新譜「2.0.1.1.」からの歌モノ楽曲「Go Nowhere」は、とても良かった。この日のライブでやった楽曲群はどれも、クラシカル寄りのニューエイジミュージックだったのだが、この曲だけは鮮やかにクラブ風味をまとっている。僕の音楽的嗜好上、クラブっぽい方がより一層差さるのだが、とにかく素晴らしい。新譜はもう買わずにはいられないよね。何しろ、佐野さん本人が「自信を持って世に送り出せる作品になった」とこの日のMCで断言していたのだから!これまでの彼の音楽活動を総括して世に問われる、まさにいいとこ取りの最強盤になっているはず。

終演後、どうしても既発音源が欲しくなり、この日のライブの後半を彩った「ピアノ作品集」と、2011年にこちらもKan Sano名義でリリースされた1枚目のフルアルバム「Fantastic Farewell」の2枚を購入。物販のところで、話しかけてくるお客さん一人一人と丁寧に会話を交わす彼の姿は、本当に誠実で、見ていてとても爽やかだった。僕も少し話をすることが出来たのだが、なんと僕のことをツイートで認知してくれていたそうで驚き!実に嬉しかったなあ。

この日のライブはもともと、「2.0.1.1.」のトレイラーミックスをたまたま聴いて、急にどうしても参加したくなっての参加だったのだが、生の音と、そして彼の人柄に触れて、いっそう佐野さんの音が好きになった。新しい音源が出たら、その後はさらに活動が活発化するだろうし、ライブなども期待できそうだから、機会を見つけてまたライブに行こう。


《セットリスト》

 1. (即興演奏)

 2. 水面
 3. 観喜の歌
 4. 祈り
 5. 何処かへ(長谷川健一カバー)
 6. Song Bird(歌鳥)

 En. Go Nowhere


佐野観(Pf、Vo)



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